「いつくしみ深き」という讃美歌は、日本のプロテスタント教会で使われる讃美歌集『讃美歌312番』に収録されている讃美歌の一つです。この讃美歌は、神の無限の慈しみ(いつくしみ)や愛について歌われた賛美歌であり、多くの教会で親しまれています。

「いつくしみ深き」は、フレデリック・ウィリアム・ファビナー(Frederick William Faber)が1854年に英語で書かれた歌詞「There’s a Wideness in God’s Mercy」を基に、日本語に翻訳されたものです。歌詞は、神の深い慈しみやその広がり、また神の愛がすべての人々に対して示されることを讃えています。讃美歌「いつくしみ深き」は、礼拝や賛美歌の歌唱の際に歌われることが多く、多くの信徒に愛されています。

「いつくしみ深き」は、讃美歌21の35番としても収録されており、信徒たちにとって大変心に響く歌詞となっています。この讃美歌は、神の慈しみや愛がどのように無限であるかを表現しています。また、神の愛はすべての人に等しく与えられ、その慈しみは人間の理解を超越したものであることを歌っています。

この讃美歌のメッセージは、どんな状況でも神の愛は私たちに対して変わることがないことを伝えています。私たちが罪を犯しても、神はその罪を許し、私たちを愛し続けてくれることを確信させてくれます。また、この讃美歌は、神の愛がどれだけ人々に広がっているかを示しており、私たちが神の慈しみに信頼して歩むことを促しています。

讃美歌「いつくしみ深き」は、その歌詞やメッセージによって、信徒たちが神の愛や慈しみを実感し、神との関係を深めることができる素晴らしい讃美歌のひとつです。この讃美歌は、礼拝や賛美歌の歌唱の際に、神の偉大な愛と慈しみを讃え、感謝の心を抱きながら歌われます。

讃美歌312番 いつくしみ深き

いつくしみふかき ともなるイエスは
つみ とが うれいを とりさりたもう
こころのなげきを つつまず のべて
などかは おろさぬ おえる おもにを

いつくしみふかき ともなるイエスは
われらのよわきを しりて あわれむ
なやみ かなしみに しずめるときも
いのりに こたえて なぐさめたまわん

いつくしみふかき ともなるイエスは
かわらぬ あいもて みちびきたもう
よの とも われらを すてさるときも
いのりに こたえて いたわりたまわん

歌詞の意味・補足

「つみ とが うれい」は「罪 咎 憂い」。「咎(とが)」とは、人から責められたり非難されたりするような行為。あやまち。しくじり。

「などかは おろさぬ」とは、「なぜ下ろさないのか」という意味の反語的疑問。英語でいうところの「Why not?」。

前後の文を通して現代語訳すると、「心の嘆きを包み隠さずイエス様に話すことで、なぜ貴方が背負っている悩みを下ろさないのですか?(下ろしましょうよ)」という意味合いになります。